季刊まちりょくvol.40
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44 2020年の春、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、他の多くの施設と同様に地底の森ミュージアムも、約1ヵ月の間、臨時休館することとなりました。解説や体験を通した来館者との触れ合いが阻まれる中、それでも何かできることはないかと、北海道博物館の呼びかけで始まった「おうちミュージアム」に兄弟館である縄文の森広場とともに参加しました。野外展示「氷河期の森」の草花の様子や、臨時休館中のスタッフの作業風景をfacebookを通じて発信したことは、映像による情報発信やミュージアムの取り組みを記録していくことの大切さをより強く感じるきっかけともなりました。 地底の森ミュージアムでは、これまでにも地域のみなさんに当館の写真や動画を撮影していただくイベントを開催してきました。2014年から2018年は、野外展示「氷河期の森」に生育する植物や生き物を撮影対象とした“とっておきのミュージアムフォト”を募集する「ミュージアムフォトコンテスト」を行い、毎年たくさんのご応募をいただきました。趣向を凝らした写真の数々は、作品展や授賞式を通して来館者に「氷河期の森」の魅力を伝えるだけではなく、「氷河期の森」のどの時期に、なんの花が咲き、どのような生き物が訪れていたのかを示す大切な記録でもあります。また、2018年からは動画の撮影にも力をいれていきました。「探検!氷河期の森」というテーマで5組の親子に撮影いただいた動画は、子どもならではの目線で森の生き物たちが撮影されており、こちらも「氷河期の森」の大切な記録として保管しつつ、いつでもご覧いただけるようにウェブサイト上で公開をしています(http://www.sendai-c.ed.jp/~bunkazai/~chiteinomori/movie_archive/)。施設広報から地域の記録へ「地底の森アーカイブス」はじめます!ミュージアムレポート会場:地底の森ミュージアムミュージアムフォトコンテスト2018作品展ミュージアムフォトコンテスト2018富沢博士賞受賞作品「飛んでるダイサギ」(撮影:大宮誌恩)

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