季刊まちりょくvol.40
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13ESCAPE ZINE以外にもネットプリント形式で発行しているZINEは全国にあるので、自分自身もその時期、それらをプリントすることを散歩の口実にしていたので、ネットプリントジンいいよ、気軽で安いし、楽しいよ、といった気持ちでした。同時に、SNSにもデータ画像を添付しているので外出しなくても読めるようにしています。――作ってみて、なにか変化はありましたか?ったばかりのパンクの写真集を使ってZINEを作れないかな、と思いつきついでに1時間くらいで作ったのが最初のESCAPE ZINEです。読んでくれそうな友人の顔が数名浮かんだくらいで、誰もこんなの読まないだろうな、けど作りたいから作ろう、とそんな感じで作り始めました。後日、友人に会う約束があったのでプリントして渡したところ、面白がってくれてTwitterで告知してくれました。反応が嬉しくて、日を置かずに作って、ネットプリントに登録して、告知して、みたいなサイクルを繰り返しているうちに少しずつ読んでるよ、次も楽しみにしてるよ、と連絡をもらったりすることが増えていきました。はやいペースで作れる時もあればしばらく時間が空くときもありましたし、常にマイペースで発行しています。このZINEを作って良かったな、と思った事は、コロナ禍で会えない友人たちと連絡を取るきっかけになれたことです。なにもなくても連絡は取れますけど、なにかひとつ、ささいなきっかけがあれば連絡も取りやすいですし。ZINEに書いてたバンド良さそうだね、あの映画良いよね、珈琲豆のトレードしようよ、ZINEのどこそこで笑った、など。そこから繋がる言葉のやりとりには、息苦しくて、閉塞的で、先の見えない外出自粛期間に於いて、自分自身どれだけ救われたかわかりません。結局は、不安だらけで身動きが取れずにいた私自身のために作り始めたZINEでした。ESCAPE ZINEを作ったことで、これまでに繋がっていなかった方々とも知り合えたこともとても嬉しい事で、なかにはZINEを作っている方もいたりして、お互いのZINEの感想のやりとりをしたりするのも楽しかったですし、とても刺激を受けました。自分が想像もしていない場所まで自分が作ったものが届いている時の感激は言葉にならない嬉しさがありました。――これからつくってみたいZINEはありますか?後は、ペラで発行しているESCAPE ZINEをまとめたもの、特定の誰か(著名な人物ではなく、自分のまわりにいるカッコいい人や面白い人)に焦点を当てたものや、私の本棚、私のレコード棚、のように極端に個人的な何かに特化したZINEとかも作ってみたいですね。個人的に幕末の歴史も好きなので、仙台の幕末縛りのZINEなんかも面白そうです。それから、友人とやっているパンクの企画の時にふたりで作っているH.E.G.ZINEや、個人的に作っているパンクのファンジンMOTHRA ZINEも定期的に作っていきたいなと思っています。ESCAPE ZINE 7号 10号 14号買今モス田モス蔵84年製。パンク愛好家。平社員。MOTHPERDICIO TAPES主宰。仕事と家事の合間にレコードと文章と黒霧島を貪る日々。たまにZINE作ってます。Twitter @mothdamothzoEメール mothraziru@yahoo.co.jp

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