季刊まちりょくvol.40
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――このZINEを作った目的は?れまでにも何冊かZINEを作ってきましたが、その都度の目的は様々です。ESCAPE ZINEに関しては、はじめに作ったのは2020年4月。今にして思えば、コロナ禍の中、なかなか会えなくなってしまった友人たちに宛てた手紙のような感覚で作り始めました。それまでは、約束をしなくても短い間隔で会っては取り留めもない話や馬鹿話をしていたのに会いたくても会えなくなってしまったので、誰よりも自分自身の為に作り始めた感じでした。みんな元気?こっちはなんとかやってるよ、また乾杯できるようになるといいよね、とかそんな気持ちだったと思います。――ZINEとの出会いはどのようなものでしたか? また、自分でも作ろうと思ったのは?が常日頃から出入りしているパンクの現場には昔からZINE文化があり、ライブ会場やレコード屋、通販の折り込みなんかでも目にする機会があり、自然と出会っていた感じです。バンドありきの世界でこのように文字にしたり、デザインしたりで表現する方法もあるんだなと感銘を受けました。私はバンドをやっていないので、人一倍感じるところがあったのかもしれません。その流れから、自分でもなにかやりたいな、と考えた時にもともと本やZINEを読むことが好きだったこともあってZINEという媒体を使ってなにかを始めたいなと考えたことが製作を始めたきっかけです。だれでも作りたいなと思えば作れてしまう取っ付きやすさもZINEを選んだ理由だったのかもしれません。――制作の流れはどのようなものですか?事の作成については、主に日記を書くみたいにテキストにして書いたものをある程度溜めてから貼り付けして作っています。日々の生活の中で感じたことや、考えたこと、聴いたレコードとか本のこと、食べたもの。挿し絵程度に自分で描いたイラストなども載せたりしていますし、絵が描けない時は文章メインで作ったりとその時によってまちまちです。レイアウト等も特にこだわりはなく、その時その時の気分で決めています。ZINEを通じてなにかを伝えたいな、という意識はあまりなくて、それを書いてどうするの?といった自分自身の公開日記みたいになっています。パーソナルジンと言われる形式のZINEも読むのが好きなので、特別に新しい形ではないと思います。ESCAPE ZINEの印刷は、主にコンビニのネットプリントに登録してSNS上で告知しています。読みたいなと思った人が読みたいタイミングで出力して読める形です。この方法についても、以前から存在するやり方ですが、コロナ禍の中であまり外出できない時期に散歩がてらにでも気軽に手に入れてもらえるのではないかと思って始めました。こ私記12タイトル:『ESCAPE ZINE』    つくったひと:モス田モス蔵さん内容:日常を綴るパーソナルZINE  形態:A4判リーフレット(オンライン、ネットプリント)

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