季刊まちりょくvol.38
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6 ピアノ部門、ヴァイオリン部門ともに、協奏曲を課題の中心に据えていることに加え、レパートリーの幅広さも求められる過酷さでも知られるこのコンクールを勝ち抜き、2人が見事最高位を得ました。ピアノ部門は、指定された作曲家を含むリサイタルプログラムを自ら構成して演奏、ヴァイオリン部門は、無伴奏曲と協奏曲(指揮者なし)を課題の中から1曲ずつ選んで演奏しました。第7回仙台国際音楽コンクール 受賞までの道のりセミファイナルから指揮者が入り、オーケストラと共演。ヴァイオリン部門では、今回初めて「コンサートマスター」を務めるという課題も課せられました。各部門とも、協奏曲2曲を演奏。大勢の聴衆が見守るなか、それぞれが渾身の演奏を披露しました。セミファイナルファイナル表彰式審査委員評(『第7回仙台国際音楽コンクール報告書』より) チェ・ヒョンロクさんは、全ラウンドで安定していました。また、ファイナルでモーツァルトと自由選択の協奏曲、両方を高いレベルで演奏したことも評価のポイントだったと思います。オーケストラとの共演経験もあまりない中、信念を持ち、それをそのまま舞台で弾くことができるのは才能だと思います。第7回ピアノ部門審査委員長 野島 稔 (シャノン・リーさんの)セミファイナルでのバルト―クの協奏曲はとても素晴らしかったと思います。ファイナルでは、特にモーツァルト(K218)の第3楽章が素晴らしかった!あのグラツィオーソ*は本当に音楽的だと思いました。第7回ヴァイオリン部門審査委員長 堀米ゆず子予選*演奏上の表現方法を示す標語で、「優雅に、優美に」の意。

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