季刊まちりょくvol.37
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63台箪笥金具・指物・塗り、仙台張子・松川だるまの職人による実演や、創作現代紙芝居の上演を行いました。 そして、11月3日の催しの中で特筆すべきは、開館40周年を記念した浅草雑芸団による祝福芸と餅まきです。浅草雑芸団は、当館開館30周年記念の際にも祝福芸をご披露いただいた実演ユニットで、今年は浅草雑芸団が平成14(2001)年から東京・向島で行っている「はるこま七福神めぐり」の形式をベースに、さまざまな祝福芸をご披露いただきました。また、餅まきについても浅草雑芸団の皆さまにご協力いただき、賑やかに囃し立てていただきながら、当館館長ほか職員で紅白餅をまき、観客の皆さまにも大変お喜びいただけたようです。 このように、本イベントは2週間にわたって大勢のお客さまにお越しいただき、大盛況の下に幕を閉じることができました。 しかし、多くの観客の皆さまにご来場いただき、また、伝統芸能・伝統工芸ファンも多い一方で、個々の伝統芸能・伝統工芸は、後継者問題や人口減少等さまざまな要因により存続の危機に瀕しています。伝統芸能・伝統工芸を後世に伝えていくためには、現在担い手として活躍されている方々による努力はもちろん、市民の皆さまの伝統文化に対するご理解、ご支援が不可欠です。当館では、今後も「れきみん秋祭り」をとおして、伝統文化を担う方々、諸団体に公演・実演の機会を提供し、伝統文化に対して多くの市民の皆さまが関心をもってくださるよう努め、伝統文化の継承とさらなる発展に寄与していきたいと思います。文・仙台市歴史民俗資料館 渡邉直登オート三輪のポン菓子実演川前の鹿踊剣舞浅草雑芸団の協力による餅まき秋保・長袋の田植踊

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