61タ。「せんくら」などで、デュオ・リブラのサポートを続けてきた蔡さんなので、2人の息もピッタリ。軽快な演奏で、楽しく幸せな気分を味わった。この後も4人のいろいろな組み合わせによる素晴らしい演奏が続き、この日の目玉の「世界初演」曲の順番が巡ってきた。三又さんの学友であり気鋭の作曲家、木村裕さんによる、この日のための委嘱作品「ディベルティメント第5番」。4人の個性を極限まで生かし、さまざまな編成によりいろいろなところから多彩な音が聞こえてくるという三又さんのコメント通り、宇宙の広がりさえ感じさせる、時に神秘的、時に緊張感に満ちた音の連なりが連続する圧巻の一曲だった。三又さん一人のイントロに始まり、4人が2台のピアノを巡って10回の移動を繰り返すという超絶なパフォーマンスで、音の饗宴にたどり着いた。演奏後には客席で初演を共にした木村裕さんも紹介され、会場は一層盛り上がった。この後のスメタナのソナタとロンド、そしてシャブリエの狂詩曲「スペイン」も心躍る楽しい演奏で、最高の気分でコンサートを締めくくった。共通の先生に習ったという源流があり、その後国内外で実力を身につけた4人のピアニストが繰り広げた個性の煌めきを満喫した2時間だった。今度はどんな企画をぶつけてくるか、早くも次回が待ち遠しく思う。〈公演情報〉日時/2019年10月27日(日)会場/仙台銀行ホール イズミティ21 小ホール出演/ピアノデュオ・リブラ(文京華・三又瑛子)、大伏啓太、蔡翰平プログラム/グリンカ:オペラ『ルスランとリュドミラ』より序曲(2台8手)モーツァルト:4手のためのピアノソナタ ニ長調 K.381(1台4手)ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集 作品72より(1台4手)サン=サーンス:死の舞踏 作品40(2台8手)シューベルト=プロコフィエフ:ワルツ集(2台4手)ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲 作品56b(2台4手)木村裕:ディベルティメント 第5番(世界初演)スメタナ:ソナタ ホ短調/ロンド ハ長調(2台8手)シャブリエ:狂詩曲「スペイン」(2台8手)写真提供:ピアノデュオ・リブラ
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