季刊まちりょくvol.35
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62 仙台文学館は、1999年3月28日の開館から、今年で20年を迎えました。この節目に当たり、2019年4月に常設展示室をリニューアルいたしました。 当館の常設展示室のリニューアルは、今回が2回目となります。最初のリニューアルは、開館から10年を翌年に控えた2008年9月でした。この時は「仙台、言葉の幸」というテーマのもと、亡くなった文学者のみを紹介するというそれまでのあり方から、存命中の作家についても紹介するという方向性に舵を切り、初代館長の井上ひさしをはじめ、佐伯一麦、熊谷達也、伊坂幸太郎など、活躍中の作家を紹介するコーナーを新たに設けました。 約10年ぶりとなる今回のリニューアルでは、「一本の巨樹・井上ひさし」、島崎藤村・土井晩翠・魯迅・扇畑忠雄・佐藤鬼房などゆかりの文人を紹介する「仙台・文学の源流」のコーナーは継続しつつ、東日本大震災以後の表現について紹介するコーナーを設けるとともに、新たな人物を紹介しています。展示室内は、壁面を増設し、小池館長の短歌を刷り込んだ大きな紗幕を天井から垂らすなど、展示室の空間イメージも変化に富んだものになっています。リニューアル後の展示構成テーマ 「仙台、言葉の渚」Ⅰ「一本の巨樹・井上ひさし」 Ⅱ「震災と表現―あの日、以前。あの日、以後。」Ⅲ「青春と文学―文学のゆりかご・仙台」Ⅳ「漫画の哲人 いがらしみきおの世界」Ⅴ「仙台・文学の源流」Ⅵ「みやぎの児童文学―ことばの魔力。物語の魔法。」仙台文学館常設展示リニューアルミュージアムレポート小池光の短歌を刷り込んだ紗幕「仙台・文学の源流」のコーナー「震災と表現―あの日、以前。あの日、以後。」のコーナー

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