季刊まちりょくvol.32
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88 「こどものための能講座」は、せんだい演劇工房10-BOX別館の能-BOXにおいて毎年実施している子ども向けの体験講座で、リピーターも多く非常に人気があります。この講座では、4歳から15歳までを対象に「能のお稽古」を行い、能に脈々と受け継がれた「和」の姿勢、動き、発声、そして心を学びます。また、最終日には発表会にて成果を披露し、全員に「修了証」が手渡されます。 講師の山中迓がしょう晶先生(観世流能楽師)は、仙台市を拠点に全国で活躍されています。能の公演以外にも、各種イベントを通して「身近に」「わかりやすく」「楽しく」をモットーに、様々な切り口から能の魅力を紹介されています。 今年度は7月28日(土)から8月10日(金)までの実施となりました。お稽古は子どもたちのレベルに合わせて行われ、まず、未就学児クラスと小学生以上のクラスに分けられます。我々大人にとっては簡単に理解できることでも、未就学児クラスの子どもたちにとって動作を言葉で理解することは難しく、それ以前に「右」「左」もまだ理解できていない子どもたちもいます。そのため、未就学児クラスでのお稽古では「トリちゃん先生」と呼ばれる、白、黒、黄の3色のヒヨコのぬいぐるみが登場し、「右に行って」ではなく「黄色いトリちゃんのところに行って」のように、舞台上の目印や向きを合わせるときなど、さまざまな面で活躍します。レポートこどものための能講座2018

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