季刊まちりょくvol.31
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パネルの解説をする鈴木さん鈴木さんイチオシの橋台展示室に常設されているZゲージ模型。レール幅6.5mm展示室を出た廊下奥に模型館がありますこんなところに「北仙台駅」が7 今回の企画展の中でも、特に目を引いたのは、「東北本線(旧山線)」「塩釜線」「仙石線(旧線)」「仙台市電」「仙台鉄道」「秋保鉄道」と、昔の鉄道の痕跡を訪ね歩く展示写真の数々。「本当はもっと大きい写真でお見せ 中でも、鈴木さんイチオシの鉄道痕跡写真は、塩釜線にあった野田の玉川にかかる煉瓦造りのイギリス積みの橋台。「東北地方で最も古い時期の鉄道構造物なのではないかと推測しているんです」。そんな鈴木さんの説明を聞いている内に、昔の鉄道が走っていた頃の景色が思い浮かんできて、鉄道への興味がどんどん増してくるから不思議です。鉄道交流ステーションを存分に楽しむポイントとして、学芸員の鈴木さんやボランティアの方々(ネームホルダーを首からぶら下げてます)に展示物の解説をしてもらうことをぜひおすすめします。また、館内では鉄道交流ブックレットも販売しているので、より詳しく知りたい方は、そちらも必見です。 鉄道交流ステーションの扉を出て、続いて向かったのは、「鉄道模型館(TFUスカイトレイン)」。所狭しとレイアウトされた鉄道模型は、マニアでなくても、ワクワクするような光景でした。新幹線はもちろん、ヨーロッパの貨物列車や登山電車など、日本と世界の鉄道が同時に楽しめて、あちこちから次々とやってくる列車につい目を奪われてしまい、ずっと眺めていられそう。開館日には、多くのボランティアの方が在室していて、たくさんの列車の模型をレールの上で走らせているのですが、その様子はインスタグラムでも配信されているので要チェック。Instagram:tfuskytrain (https://www.instagram.com/tfuskytrain/)*6・7月はメンテナンスのため「鉄道模型館」は休館です。8月以降の開 館日についてはお問い合わせください。したかったのですが、スペースの都合上小さくなってしまいました」と鈴木さんが言うように、パネル写真が壁一面にズラリと並びます。こんな所にこんなものがあったのか!?と、その土地に昔から住む人でさえも忘れているかもしれない鉄道の遺産や面影が、県内のあちこちにまだ残っていて、順を追ってパネル写真を見ながらその解説を聞いているだけでも、実に面白い!これはまさしく2Dで味わう鉄道版"ブラタモリ"です。

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