季刊まちりょくvol.31
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学芸員の鈴木佳子さん市電の展示物かつて仙山線でも活躍した455系電車の車輪東北福祉大学ステーションキャンパス館455系電車の緑のシート仙台市電の敷石と写真6東北福祉大学・鉄道交流ステーション 仙台駅から仙山線の下り電車に揺られること11分。JR「東北福祉大前」駅を出ると、すぐ目の前に東北福祉大学ステーションキャンパス館が現れます。建物に向かって真っ直ぐ進んで行くと、電車の大きな車輪がお出迎え。その車輪の真裏に、今回の目的地「鉄道交流ステーション」があります。 早速建物の中へ入ってみると、まず目に飛び込んで来たのは緑色のレトロな電車の座席!懐かしさが漂うシートに腰を下ろし、束の間の電車の旅気分に浸ってみます。通路のガラス張りの展示コーナーの中には、仙台市電で実際に使われていた敷石と、その背後には仙台市電が走っていた当時のモノクロ写真が飾られていました。 鉄道交流ステーションの入口扉の向こうでは、企画展『仙台周辺にある鉄道の遺産・遺構を訪ねる』の展示が始まっていました。入口正面に掲げられたパネル写真は、市周辺に静態保存されている車両写真。入口右手には「仙山線土木遺産群」の写真が展示されています。これらの展示パネルのすべては、「みちのく鉄道応援団」など鉄道好きの方々のボランティア取材や資料提供もいただきながら、学芸員の鈴木さんが学生スタッフと制作したものとのこと。企画展の内容は3ヶ月毎に変わるそうですが、「とにかく色んな方にお手伝いいただいてやっています」と、強力な鉄道ファンのサポートあっての展示なのだと、自称「なんちゃって学芸員」の鈴木さんは力説します。

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