季刊まちりょくvol.28
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4ます。野本さんからSOSが出された時には、もう手遅れでした。「本当にバカヤロウなの」と、増田さんは今も悔しそうに語ります。 野本さん亡き後、長年仙台のこどもの本の世界を支えてきた増田さん。多くの人が慕うその笑顔に、たっぷりと元気をもらった一日でした。1935年、仙台市生まれ。宮城県第一女子高等学校卒業。1965年、仙台市民図書館で開催された「宮城子どもの文化史展」の手伝いをきっかけに、「みやぎ人形劇まつり」や「おてんとさんの会」などの取り組みにも参加。1990年「こどものほんのみせ ポラン」のみせあずかりびととなり、その後店主へ。「みやぎ親子読書をすすめる会」の活動や、12年前から始めた保育所での読み聞かせもライフワークの一つ。増田 家次子 ますだ かじこ40年近く続く「みやぎ親子読書をすすめる会」の「見て見てこの本面白いよ」で。お勧め絵本を紹介しあう勉強会で、誰でも参加できる。毎月第2土曜日の午後、エル・パーク仙台の和室にて開催。*1関兵 昭和期の仙台の実業家・関兵馬が設立した精麦業・関兵商店。*2樗牛の松 明治期の文芸評論家・高山樗牛が、旧制二高在学時にその下で瞑想をしたと伝えられる松。「瞑想の松」として親しまれる。*3野本和子 1932年~1990年、仙台市生まれ。フリーライブラリアン。児童書専門店「ポラン」を開き、仙台の児童文化活動の発展に尽力。ポランにて。「ポランが開店する時に、絵本『ピーターのいす』の作者エズラ・ジャック・キーツさんを仙台に招くことができて、みんなで感激したの」。野本さんの遺志を引き継ぎ、たくさんの思い出がつまったポラン。今年は40年の節目。「いい時に消えないとね。私が寂しがっていてはダメ」。こどものほんのみせ ポラン〒980-0021 仙台市青葉区中央4-4-4TEL/FAX 022-265-193610:00〜18:00 日・祝定休※上記以外にも休みの場合があります。 お出かけの際はご確認ください。

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