季刊まちりょくvol.28
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夫氏、石川舜氏、翁ひろみ氏といった作家の作品展を有志で計画。それと共にこの企画に多くの方に関ってもらいたいと思い、せんだいアンデパンダン展を2012年に開催した。仙台の美術界で、アーティストも頑張っているけれど、責任を持ってギャラリーを運営している人たちも、アーティストに負けない精神の持ち主だ。そういう人たちと一緒にやりたいと思い、皆さんに協力いただいたのが始まり。一同 そうですね。関本 美術を制作している人じゃなくても、何か社会や他者に自分を表現したいという人が、気軽に発表できる場所を作りたいと思った。それでアンデパンダン形式で始まった。木村 そもそも「アンデパンダン」は、アートは自由であるところから始まって、それに賞をつけるのはおかしいのでは?というのが根底にある。賞があるのは、仙台では河北美術展がある。でも仙台のアートシーンを盛り上げるために、ギャラリーも結束して、若いアートエネルギーを吸い上げていったらいいのでは、ということではないでしょうかね?最初はいかがでしたか?越後 最初は90点くらいでしたね。思ったより意外と集まったというか。関本 初めての試みだったので、こういうのをやるからと近しい人に声をかけたのもあって。越後 ギャラリーのおなじみの方から、初めて知ったという方に参加していただき、徐々に参加者が増えていった。関本 今もだけれども、震災後一年目は、反原発とかの社会派の作品が多かった。せんだいアンデパンダン展の全体像は?関本 影響を受けたダダカンさんはパフォーマーでもあるので、パフォーマンスの日*4は特別に設けたいというのが当初からありました。木村 アートのジャンルはあまり規定しない。そうしたら、パフォーマンスや、映像、野外彫刻もでてきた。基本的には平面と立体作品だけど、くくり切れないものが出てきますよね。関本 見せ方は特別なことはなく、ただ並べるだけです。木村 でも毎回苦心している。越後 作品がすべて集まらないと、全貌がわからない。エントリーを締め切って、みんなで集まってそれぞれの広さをイメージしつつ、各ギャラリーに振り分ける。木村 作品は本人と一緒に来ますから(笑)それらをその場で、各ギャラリーの人が、「それじゃあ、あなたはここね」と。越後 慣れていない方も多いので、わたしたちで展示しますというのが多いですね。でもそういう初心者の方たちも展示できるし、また普段ギャラリーを借りて個展するという方もいて、みなさん毎年楽しみにされていますね。関本 交流してもらおうと、うちで展示したことがある人は別なギャラリーで展示としていたんです。越後 でも6回目なので、そろそろ一周。初回から参加されている方は、最初の会場に戻るかもしれません。元art room Enoma木村良さん11

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