季刊まちりょくvol.27
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7おみやげ暖簾、扇子など、様々な形に仕立てられた作品が並びます。遊び心を伴った粋なデザインに見惚れつつ、芹沢銈介の美の世界をじっくりと堪能。 ここで学芸員の奈良綾さんから、ちょっとマニアックな鑑賞のコツを教えていただきました。展示パネルにある制作年の下二桁に5を足すと、芹沢銈介の当時の年齢がわかるとのこと。1956年、型絵染の人間国宝に認定された年齢は61歳。その後十数年静かな生活を求め、神奈川の海岸近くに暮らした期間があり、この時期漁の道具がデザインされた作品がある…などなど!パンフレットの年譜と照らし合わせつつ鑑賞すれば、作品の中に違う何かが見えてくるかもしれません。展示室を出て、今度は階段で5階へと戻ります。この階段では踊り場と天井に見どころが。 5階には、常設展「宮城県の陶磁器 堤焼・切込焼」「芹沢銈介の技をみる 型絵染」のほか、ミュージアムショップ、カフェ「可コーヒー否館」が。常設展を除いてはフリースペースなので、ふらりとお茶に立ち寄ることもできますよ。 ミュージアムショップでは、芹沢銈介デザインの手ぬぐいや卓上カレンダーのほか、ここでしか手に入らないオリジナルグッズも。また、染色の道具である小さな刷毛も販売されており、その姿かたちの愛らしさは、道具として使う予定がなくてもつい欲しくなってしまいそう。包装紙のデザインとして採用された型紙は、常設展で展示中常設展示室のシックな照明に釘付けに常設展内「手あぶり」の猫のボリューム感!踊り場 「染色の道具」たちが放つ美しさにも注目天井 鮮やかなステンドグラスは芹沢銈介の文様デザインを組み合わせ製作芹沢銈介美術工芸館オリジナルグッズ、卓上カレンダー、手ぬぐい、メモ帳、ポストカード、刷毛 など描かれている島々はもしや松島?

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