季刊まちりょくvol.27
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12 愛宕上杉通りに面し、存在感を放つ白い建物は、2009年秋に開館した東北学院大学博物館。裏手には土樋キャンパスが隣接しています。ここでは墨書人面土器を始めとする館蔵資料の展示のほか、文学部の学生たちの学びと実践の場でもあるとのこと。この日はちょうど、博物館を会場とした一般市民向けワークショップ「向山から読み解く“仙台”」の準備に取り組む学生さんたちの姿が見られました。 板碑、縄文土器、絵葉書、古文書。館内には多種多様な展示物が所狭しと並んでいます。展示パネルの制作から展示物の固定、ライティングの調整に至るまで、全てが学生たちの手によるもの。真剣に展示作業に取り組む中、テグスの達人、パネル張りの達人など、毎年各分野の達人が誕生するのだそう。 展示作業において学生たちが大切にしているのは、常に来館者の目線で考えること。その成果を展示のあちこちに発見! ゆるキャラ「どきのすけ」の登場や、手作りの消しゴムはんこを使って縄文土器をデザインする「土器づくり体験コーナー」など、学生ならではのフレッシュな目の付け所に心がくすぐられます。東北学院大学博物館東北学院大学地下鉄五橋駅より徒歩5分縄文土器の文様から浮かび上がって見えてきたという「どきのすけ」学生たちの展示実習を支える、パネルサイズ対応の印刷機が館内にキラキラの瞳で意見を出し合う文学部 加藤幸治先生と歴史学科の学生たちどこから見ようかと迷うのも楽しい展示スペース加藤先生

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