季刊まちりょくvol.25
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22ダンサー・演出家 西さいかいし海石 みかささん 震災後、何かお役に立てることがあればと思っていろいろなところでダンスのワークショップなどを行ってきましたが、今回、メモリアル交流館から声をかけていただき、言葉は変かもしれませんが「光栄です」と思いました。 私自身は行ったり来たりする「モバイル」だけど、このメモリアル交流館はずっとここにあるわけです。今回、ワークショップや作品づくりに参加してくださる地域の方が、ここの建物が安全で、自分を受け入れてくれる場所なんだという感覚を持ってもらえるようにしたいと思っています。そして何かあったとき、「メモリアル交流館の人に聞いてみよう」とか「あそこの人が分かってくれる」と思ってもらえるようになればいいですよね。 ここ(メモリアル交流館)が安全で安心できる場所だと思っていただいた先に、じわじわと交流が出てくればいいんじゃないかと。いい名前ですよね、「交流館」って。教員時代に障がい者の自発的な動きを引き出すダンスワークショップを体験し、以来ダンスを通して言葉を超えた創作活動の可能性を模索してきた西海石みかささん。2008年、年齢や障がいの有無を問わず、多様な人が芸術に触れ、交流することを目的としたワークショップ・舞台公演を行う団体「すんぷちょ」(2014年にNPO法人化)を設立(現在は代表を退任し、フリー)。震災後は、「災害時に障がい者、高齢者、子ども(親子)などが孤立しない安心できる地域のつながりを芸術を用いて作り出す」ことを目指し活動してきました。メモリアル交流館とわたし西海石さんを進行役にして行われたコミュニケーションワークショップ。演劇やダンスの作品をつくる上で実際に行われている作業を応用したもので、初めての方同士でもすぐに仲良くなれるゲームや、誰かの動きを真似するゲームなどが織り込まれています。

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