季刊まちりょくvol.24
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2 渋谷由美子さんが「思い出の地」として名前を挙げたのは、仙台の代表的なレジャースポット、八木山動物公園。今年で開園51年を迎える、市民憩いの場だ。 ヴァイオリニストと動物園という意外な取り合わせに驚いたが、実は渋谷さん、かつて八木山動物公園のすぐ目の前に住んでおり、幼かった2人のお子さんを連れてよく遊びに来ていたそうだ。あまりにしょっちゅう来ていたために、お子さんからは「もう飽きた」と言われるほどだったが、子どもが大きくなるにつれて訪れる機会は減り、この日は20数年ぶりの来園だという。昨年の地下鉄東西線開通によって周辺の様子は変わり、園の入り口も新しくなった。「こんなに立派になっているとは思わなかったからびっくりしました」と渋谷さん。 さっそく園内に入ると、夏休み真っ最中の子どもたちや家族連れが思い思いの時間を過ごしている。渋谷さんも動物を見て歩きながら、「おお、シマウマがいましたね」「(ゾウの鳴き声を聞いて)車のような音がしてる! やっぱりゾウは大きいなあ」と笑顔。暑さのせいなのかぐったりと横たわるライオン、体を伸ばして木によじ登りそうな勢いのスマトラトラ、水の中でポリタンクや湯たんぽの容器で遊ぶホッキョクグマなど、動物の姿や動きのなんとおもしろいこと! 夢中になって見てしまう。ライオン、スマトラトラなどが飼育されている「猛獣舎」。ライオンは「猫が寝てるみたい」と渋谷さん。スマトラトラが近寄ってくると、「模様がきれい!」「こっち見られると怖いなあ」とじっくり観察。

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