季刊まちりょくvol.23
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 二高の前を通り、川内中ノ瀬町の為ためとも朝神社を経て、広瀬川河畔の中ノ瀬運動広場へ。この雨が恨めしいかぎりだが、装備万全の齋隊長はぬかるみもへっちゃら。ずんずんと歩みを進める。そのうち平らな道は消え、藪になり、木をかき分け……。すると、沢が出現した。こんなところに沢とは。江戸時代の絵図にも描かれている「千せん貫がんざわ沢」だ。沢を渡ると今度は崖。齋さんは探検は外回りへ。新緑の季節、晴れていれば絶好の探検日和だったが、雨もまた良し。いかにも「隊長」という感じの齋さん。傘をたたんで背負い、まるで忍者のようによじ登っていく。隊長に遅れるな、と一行も続く。何だ、これは! 仙台の街なかにこんなワイルドな場所があったなんて。まさに探検だ! おとながそう思うぐらいだから、子どもにとってはものすごいアドベンチャーであろうことは容易に想像できる。3探検は佳境へ。道なき道を進む。齋さんは差していた傘をたたんで背負う。まるで忍びの者!?

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