季刊まちりょくvol.21
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41978年福島県霊山町(現・伊達市)生まれ。大学進学と同時に仙台市へ。卒業後、市内の書店に勤務する傍ら、イラストと文章を組み合わせた自作のフリーペーパー「月刊佐藤純子」を発行。2012年、『仙台文庫別冊 月刊佐藤純子』(メディアデザイン)を出版(品切れ)。2014年4月に書店員を卒業し、専業のイラストレーターに。2015年5月、「コーヒーと一冊」シリーズ『佐藤ジュンコのひとり飯な日々』(ミシマ社)刊行。現在、ミシマ社のウェブ雑誌「みんなのミシマガジン」にて「女のひとり飯」、月刊誌『PHPスペシャル』にて「つれづれMy Favorite Things」、『サンデー毎日』で書評を連載するほか、新聞・雑誌の挿絵などを担当。県内の名所を紹介した「マッチ箱マガジン」、伝統系創作こけし「こよみこけしシリーズ(花こよみ)」(それぞれグッドデザイン賞を受賞)のデザインも手がけ、宮城の新しいおみやげとして注目されている。佐藤ジュンコ さとうじゅんこ  宮城の名所を紹介する「マッチ箱マガジン」やこけしのデザインを手がける一方、中央の雑誌や九州の新聞など遠方の仕事も増えてきた。「地方に目を向けようという時代の流れもあるかもしれないけど、東京の有名なイラストレーターではなく、仙台におもしろそうな人がいるから仕事を頼んでみようと言ってくれる方もいます」。それを「偶然の幸福」と語るジュンコさんだが、「ジュンコちゃん!」と呼びかけてくれる人々がいて、その人たちと関わりあう日常からも佐藤ジュンコならではの作品が生まれているのだろう。 この日、ジュンコさんは「藤や」2階のお座敷で冷し中華を食べた。「お腹いっぱい、胸もいっぱい~」と、いい表情でイチョウ並木を戻って行った。「藤や」の皆さんが仕事の手を休めて集まってくれた。家族写真のような、ほほえましい1枚。

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