季刊まちりょくvol.21
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16農民芸術の製作  ……いかに着手しいかに進んで行ったらいいか……世界に対する大なる希願をまづ起せ強く正しく生活せよ 苦難を避けず直進せよ感受の後に模倣理想化冷く鋭き解析と熱あり力ある綜合と諸作無意識中に潜入するほど美的の深と創造力は加はる機により興会し胚胎すれば製作心象中にあり練意了って表現し 定案成れば完成せらる無意識部から溢れるものでなければ多く無力か詐偽である髪を長くしコーヒーを呑み空虚に待てる顔つきを見よなべての悩みをたきぎと燃やし なべての心を心とせよ風とゆききし 雲からエネルギーをとれ農民芸術の産者  ……われらのなかで芸術家とはどういふことを意味するか……職業芸術家は一度亡びねばならぬ誰人もみな芸術家たる感受をなせ個性の優れる方面に於て各々止むなき表現をなせ然もめいめいそのときどきの芸術家である創作自ら湧き起り止むなきときは行為は自づと集中されるそのとき恐らく人々はその生活を保証するだらう創作止めば彼はふたたび土に起つここには多くの解放された天才がある個性の異る幾億の天才も併び立つべく斯て地面も天となる(中略)農民芸術の綜合  ……おお朋だちよ いっしょに正しい力を併せ われらのすべての田園とわれらのすべて    の生活を一つの巨きな第四次元の芸術に創りあげようでないか……

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