季刊まちりょくvol.21
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8⇒P.10に続く 東北農民管弦楽団の2015年度の活動がスタートして間もない10月11日(日曜日)、岩手県花巻市で行われた練習にお邪魔しました。「もろともに かがやく宇宙の微塵となりて」市内にある浄土真宗の古刹、妙円寺が本日の練習会場。練習は朝の10時スタートです。お天気はあいにくの雨。遠隔地の楽団員も多く、また、完全な農閑期になっていないということで、この日集まったメンバーは少なめでした。それでも貴重な機会とあって、午前中は「星巡ノ夜」、午後は「詩人と農夫」「新世界より」をみっちり練習。「勇気をもって音を作りましょう!」と指揮の折居さんから声が飛び、練習はしだいに熱を帯びてきます。そんななかで、「トマト、じゃがいも、アスパラガス」と農民オケらしい(?)拍の取り方が披露されるなど、笑いが起こる場面も。「星巡ノ夜」に打楽器として使われる石(左の写真右端)は、パーカッション担当の山本さんが炎天下の海岸で3時間かけて探し出したもの。写真中央は、同じく山本さん手製のインドネシアの楽器「アンクルン」。別の集まりでお寺に来ていた子どもたち、最初は襖の陰から興味しんしんで覗き込んでいましたが、ついには部屋の中に。練習が一区切り終わると子どもたちから拍手が起こりました。東北農民管弦楽団、記念すべき今シーズン最初のお客様です。4時半過ぎ、練習が終わるとあたりは薄暗くなっていました。楽団員の皆さんはそれぞれの家路につき、次の練習までは仕事の合間をぬって自主トレに励みます。

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