季刊まちりょくvol.19
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12なったり、環境がなくなると途切れちゃう。でも自分が「好きだ!」と思ったものは本当に強いと思います。――音楽会のほかにも、南極料理人の方のお話やサイエンスショー、クッキーづくりなど、さまざまなジャンルのコンテンツが予定されています。それらは小山さんのアイディアなのですか? そうです。さっきの趣味の話ではないですが、とにかく私はいろいろなことが好きなので、それらと音楽とが同じに思えるんですね。私は宇宙が大好きなのですが、バッハなどを弾くとその音楽に宇宙そのものを感じるんです。また、当時は紙が貴重なものだったなどと考えていると、紙のことと音楽が結びついてきて、ひとつの線に並ぶというか。譜面を見ていると、その曲の書かれたバックグラウンド、たとえばこの時代の人は何を食べていたのかとか、どういうことをしていたんだろうということにも興味がわいてきます。今回の企画も、そんな自分の興味、この世界にたくさんある楽しいことを広げたい、というような思いから発しているところもあります。 あと、子どもを対象にしたワークショップなどをしていて感じるのですが、子どもが分かりやすいと思われる曲を演奏したからといって、必ずしも特別喜ぶとは限らない。初めて聴く曲でも難しい曲であっても、ドキドキするとかワクワクするとかそういう感覚を感じれば、子どもはそんなに抵抗がなく受け入れる。 今回の「こどもの夢ひろば」も、とにかくそこに行ったら何だか分からないけれど楽しいことがありそうだという気配を子どもは感じてくれると思うんです。それから、子どもたちだけではなくて、親にとっても楽しそう、良さそうと思うことも差し込みたいので、内容は今からもっともっと工夫していきたいと思っているところです。――最後に、「こどもの夢ひろば“ボレロ”」を楽しみにされている仙台のファンの皆さん、子どもたちへメッセージをお願いします。 とにかく何かを体験して、未知の世界も含めて、自分の足で一歩を踏み出してほしいです。すごく楽しい場所、文字通り「ひろば」となると思うので、ぜひ参加して、心からワクワクしてほしいと思っています。

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