季刊まちりょくvol.17
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7支倉六右衛門常長/小森輝彦伊達政宗の命により慶長遣欧使節の副使として1613年秋に出帆。メキシコ・スペイン・イタリアを巡り、交易や宣教師の派遣などの交渉を各国で行う。スペインで洗礼を受けキリスト教に改宗した。ルイス・ソテロ/小山陽二郞スペイン人のフランシスコ会宣教師。布教のため来日し、通訳として幕府の信任を得る。その後政宗と知り合い、慶長遣欧使節の正使として常長らとともに船出した。徳川家康/井上雅人江戸幕府初代将軍。慶長遣欧使節の派遣を許可した。伊達政宗/金沢平仙台藩初代藩主。使節船のサン・ファン・バウティスタ号を建造し、使節団を派遣した。影/平野雅世このオペラの語り部として創造された、唯一史実によらない役。黙もく役やく/渡部ギュウ、野々下孝、渡辺リカ、原西忠佑、齋藤兼治、千葉瑠依子、藤田翔、嶺岸加奈身体のみで物語に合わせ権力、民衆、運命など様々な要素を演じる。合唱/オペラ「遠い帆」合唱団歌い続けながら使節と旅をともにし、その行く先を見届ける「影の主役」。全編にわたり力強くエモーショナルに物語を牽引する。児童合唱/NHK仙台少年少女合唱隊冒頭、そして終盤の数え歌など、物語の象徴的な部分で印象を残す。登場人物あらすじ 1613年、遣欧使節としてヨーロッパをめざし出帆した支倉六右衛門常長が、ローマ法王への接見を果たし7年後に切支丹(きりしたん)禁制下の故郷に帰還するまでの史実を元に進行する。異国へ向け航海を続ける日々、宣教師ルイス・ソテロ、徳川家康、伊達政宗らの思惑が絡み合う中、運命に翻弄される常長。苦難の旅の末には、その運命を受け入れ全うした一人の「人間」としての常長の姿が描かれる。

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