季刊まちりょくvol.17
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13のにしたかった。(合唱団員)・両親の介護のため早期退職をして、“社会から取り残された”感があり、何か人と関わりながら打ち込めることをしたいと思っていました。つまり、“社会参加したい”というのが私の参加のきっかけでした。(合唱団員)・「オペラに初めて挑む、そして自分との闘い」という自分だけのタイトルというかテーマを持って。(合唱団・中島由美)2.参加しての感想・三善さんの合唱ということで、難しいのは覚悟していたつもりでしたが、想像以上に難しい曲でした。(合唱団・阿部由香)・音楽もプロジェクトも想像を絶する充実した世界でした。(合唱団員)・音取り、合宿と時が進む中で、大変な場所に来てしまったというのが正直な気持ちでした。(合唱団・村上ふみ)・三善先生の作品は時が過ぎても今尚、新鮮で感動的で難曲でした。合唱団員にこれ程演技を求められるとは思ってもいなくて、初めは戸惑いました。どう表現したらいいのかまったく判らず、葛藤の連続でした。しかし、歌を引き立てるには演技が不可欠だと段々に理解できて、合唱団と言えどもオペラの一員という考えで徐々に素直に演技ができるようになりました。(合唱団・佐藤登美子)・想像以上に難しい音で、好きになれるか不安でしたが、終わってみたら好きな音が思ったよりたくさんできていて嬉しかったです。(合唱団員)・自分たちがいる舞台の世界と、「遠い帆」がいるオペラの世界の違いを意識し、良いところをどう取り入れられるかを考えた時間が自分にとっては大きな収穫になりました。他には身体というのは言葉よりも音楽に近いように思いました。運命という目に見えない存在をあるときは抽象的に演じるのに、歌よりも身体を前面に出した黙役の存在は、言葉を使うより音楽的になれたと思っています。(黙役・野々下孝)「遠い帆」関係者コメント:総監督 宮田慶子 氏「素晴らしい文化環境の街」 仙台は本当に素晴らしい文化環境の中で、文化芸術と近い距離で日常を過ごしてらっしゃるな、という印象が強い街です。きっと合唱団の皆さんも普段から音楽に慣れ親しんでいらっしゃるんです。ずっと音楽を愛し、オペラを愛してきてくださった、その思いがこういう形で実っているんじゃないかなと思います。 (2014年8月24日プレトーク)

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