季刊まちりょくvol.14
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⇒P.10からはブックレビューと翻刻を手がけた渡邊愼也さんのインタビューを掲載しています。 句帖には、宮城・仙台ゆかりの文化人、芸術家、軍人、学者など、さまざまな人たちが句を寄せました。天江富彌の交友から生まれた“郷土句の輪”が豊かに広がっていたのです。(写真協力:仙台文学館)〈写真提供:(株)中村屋〉〈写真右がヘキ、左は天江富彌〉投句者は個性豊かな顔ぶれ8投句者は個性豊かな顔ぶれ上山 草人(かみやま・そうじん)1884(明治17)年~1954(昭和29)年俳優・文筆家仙台生まれ。中学時代から句作を始める。のち演劇の道に進み、大正時代に渡米しハリウッド映画に出演。昭和初期に帰国後、舞台や映画で活躍。黒澤明監督の「七人の侍」にも出演した。スズキ ヘキ1899(明治32)年~1973(昭和48)年 童謡詩人仙台生まれ。少年時代から文学に興味を持ち、勤務の傍ら童謡を創作し雑誌に投稿する。天江富彌と出会い、童謡専門誌『おてんとさん』を創刊したほか、仙台の児童文化運動を発展させた。白鳥 省吾(しろとり・せいご)1890(明治23)年~1973(昭和48)年詩人宮城県築館町(現・栗原市)生まれ。大学在学中から詩を発表、口語自由詩の創作に力をそそいだ。アメリカの詩人・ホイットマンの翻訳も手がけている。現在、故郷の築館には白鳥省吾記念館が建てられている。相馬 黒光(そうま・こっこう)1876(明治9)年~1955(昭和30)年実業家・文筆家仙台生まれ。宮城女学校(現・宮城学院)を中退し、横浜のフェリス女学校、東京の明治女学校に学ぶ。結婚後、夫とともに新宿でパン屋・中村屋を開業。若い芸術家を支援し、その集まりは「中村屋サロン」として知られた。

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