季刊まちりょくvol.13
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13年前、プロジェクトを始めるに至った1枚。今回同じ場所という確証がつかめず、近くの榴岡天満宮の神主さんに同行してもらった。街は新陳代謝を繰り返す運動体であり、変化は避けられない。2枚の写真の差異は、「今」はすでに「過去」でもあるという事実を突きつけられ圧倒される。撮影者:伊藤トオル(プロフィールはP.8)かつて暮らした河原町界隈。懐かしい気分でまんじゅう屋に向かうと、当時の姿のままと期待していた景色は小さな駐車場に変わっていた。私は「時の流れ」について思いを馳せ、12年前に何気ないこの風景にレンズを向けたことにほんの少し安堵した。撮影者:小滝 誠(プロフィールはP.12)擁壁を覆い尽くすように草木が繁り、その前のバス停留所には待合所が新設されている。豪雨で崩れた崖に擁壁が完成した直後に撮ったのが8年前、変わったのは植物が繁殖した自然の営みと、利便性を求める人間の営みだった。撮影者:佐々木隆二(プロフィールはP.13)6記録の記憶をたどる宮城野区榴岡5丁目青葉区水の森3丁目若林区土樋特集仙台コレクション

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