季刊まちりょくvol.13
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41967年新潟市生まれ。現在、京都市在住。京都市立芸術大学大学院(陶磁器)修了。1993年から友人たちとHIVとエイズに関するNGO活動を始め、その縁でコミュニティ+アート・センターの運営などを行う傍ら、1995年、その場で茶碗が焼けてお茶も飲める陶芸+お茶屋台「野点(のだて)」を始める。以来、全国各地の路上、公園、商店街、空き地などで野点を実施し、毎年秋になると旅まわりに出かけている。仙台では2009年から毎年野点を開催している(2009年~2011年は仙台市市民文化事業団の主催、2012年から市民で構成する実行委員会による主催)。きむらとしろうじんじん「ただ国宝にしちゃうと管理せなあかんとかあるけど、管理とか保存とか大仰なものじゃなくて、それを地元の人々が“現役として使い続けること”が一番。そして、その風景を“愛めでる”感じがあり続けるかどうか。それが、その街の地べたで起こってることと人間の関係を最終的には決めていくような気がして。だから、僕は仙台に限らずどこに行っても、実はその“愛でる”っていうことが街にとっては重要なのでは? と思いながら、風景を見てるような気がするんです」 地元人が忘れがちな“愛でたくなる風景”をじんじんさんと再発見しつつ、この日の散歩は夕方まで続いたのだった。10月14日、肴町公園(仙台市青葉区)で行われた野点の様子。お客さんが絵付けをした茶碗を窯から出し、完成したお茶碗でお抹茶を点てる。

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