季刊まちりょくvol.13
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22<イベントピックアップ>小池博史ブリッジプロジェクト「銀河鉄道」仙台公演2月15日(土)開催宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」をモチーフに、今を語る物語。百年前の過去と百年後の未来のまんなかにいる“わたし”を通して、世界をもう一度見てみたい。ヒトは、弱く愚かで滑稽、でも強く、しなやかに輝く美しき生きもの、だから。演出家小池博史による宮澤賢治の「銀河鉄道の夜」の舞台化に向け、重要無形文化財保持者の能楽師・津村禮次郎、元ネザーランド・ダンス・シアターダンサーの小㞍健太、元パパ・タラフマラメインパフォーマー白井さち子、演奏ではヒダノ修一(パーカッション)、八木のぶお(ハーモニカ)、などあらゆるジャンルのスペシャリストが集結。☞P.18の公演情報をご覧ください。◆�演出・脚本・振付を手がける小池博史さんからメッセージが届きました! 仙台での公演は三回目になります。東京から決して遠くはないし、飯も酒も美味いのだからもっと来たいなあと思いつつ、なかなか機会がありません。 ぼくは茨城県日立市の出身で、実家近くも仙台ほどの大きな津波被害はありませんでしたが、被災しました。実家から東海村までは11キロ、福島の原発の問題もまったく人ごとではありませんでした。 パパ・タラフマラを解散したのは、ぼくたちは今までの成り立ち自体を見直し、まずはゼロの地平に立つところからはじめなければならないと思ったからです。そして自然と人間の関係を見直すために、「小池博史ブリッジプロジェクト」として真っ先に宮澤賢治シリーズを三回に渡って行おうと考えました。 「銀河鉄道」は鎮魂の演目です。ぼくたちは生者だけに目を向けるのではなく、死者の世界もまた、身近にあることを知らねばなりません。それが、人間が長年培ってきた世界認識でした。とはいえ、悲しい作品にするつもりはなく、生きる力へと変える作品にしようと思っています。 仙台での「銀河鉄道」、ご期待ください。小池博史ブリッジプロジェクト2012年5月、30年の活動に終止符を打った舞台芸術カンパニー、パパ・タラフマラの演出家小池博史が同年6月より始動。舞台作品制作だけでなく映像・写真・インスタレーション・文章などあらゆるメディアを活用した多角的な発信を行う。またイベント・講演会・ワークショップ・教育プログラムの実施など、“からだを使って考える”事の出来る人材の育成も含め、包括的な視野で世界と時代と文化の架け橋を創り出す為のアートプロジェクトとして日本国内世界各国を舞台に活動する。今作は、小池博史meets宮沢賢治シリーズの昨年の第一弾「注文の多い料理店」に続く2作目。仙台市市民文化事業団主催・関連事業のお知らせ

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