季刊まちりょくvol.13
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14いて良かったと思うこともたくさんあります。小滝:そうですね、私たちが撮るスタンスや出て来る写真の価値は変わっていないんですが、見る人がそう評価してくれるならそれはそれで有難いことだなと思います。確かに震災前は「徐々に」変わっていた風景が、震災後は変化のスピードがかなり速いですし、それも広いエリアで起こっているということが影響しているのかもしれませんね。 ◎時間を経た集合体としての美――目標の1万枚まではあとどれくらいですか?伊藤:今は6500枚ほどファイルしています。当初の目標は10年で1万枚までということでした。残り3500枚、8人のメ片倉英一 (かたくら・えいいち)1954年若柳町(現、栗原市若柳)生まれ。中学時代に夜空の星月を撮影するため写真機を手に入れたのをきっかけに写歴を重ねている。ンバーで本気で目指せばすぐ到達します(笑)。でも今は、無理してやることもないと思っています。佐々木:流れに任せたいですね。街も変わっていくけど、自分も年を取って目に入ってくる風景も変わってくる。その変化も面白いと思います。小滝:10年前と今年撮った写真は違いますし、仙コレの中にも時間の流れがあるというのがいいんですよね。1万点に達したとき、例えばそれは、20年間の仙台を象徴するものになればいいですね。そうなったときに、カメラマンの個性や表現テクニックはどうでもいいことになってくる。佐々木:ルールを決めてきっちり写すというのはそういうことですね。写真って拡大していけば粒子なんですが、この1枚1枚も粒子となって、俯瞰すると仙台という街が見えてくるという…。伊藤:無個性であるといいながら、あきらかに自分の個性が分かるのもあり、それは無意識でもあり意識的でもある。でもそれは100年くらいのスパンで見てみれば、関係なくなってくると思うんです。仙コレは実は100年後を考えているんです。100年経てば、今あるものの大抵はなくなっています。それが写真には残っていて、見る人が「仙台ってきれいな街だったんだな」と思ってくれればいいなというのが目的。 記録写真を撮り続けたフランスの写真家・アジェの残した写真の中にある1911年のパリを、今見て「素敵だ」と思うのと同じように、「淡々と撮っているだけなのに、なぜきれいなのだろう」と思われたいですね。言ってみれ普段とは違う目を持って臨んでいます。

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