季刊まちりょくvol.12
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23 第4部は「家族へのうた」と題して、千葉氏の司会で和やかに進行する。メンバー同士による結婚の紹介があり、さだまさしの《秋桜》が歌われた。実は合唱団には数名の女声メンバーもいて、その響きを更に豊かにしている。結婚したお二人は筆者の教え子でもあるのだが、こうして仲間から温かく祝福されていることが嬉しかった。この温かい交流も、男声合唱団の持つ大きな魅力の一つであるだろう。 第5部は一般公募によるメンバーと共に男声合唱組曲《草野心平の詩から》を歌いあげ、この演奏のために集まったとは思えない一体感あふれる演奏を聴かせた。各ステージで登場したソリストも見事であった。様々な世代が集まり歌う喜びを表現す<公演情報>2013年7月14日(日)開演14:00会場/日立システムズホール仙台(仙台市青年文化センター)コンサートホール指揮:千葉敏行 ピアノ:田村聡子□プログラム1st アメリカンソングコレクションSometimes I Feel like a Motherless Child ―時には母のない子のように [黒人霊歌、F.Heath/編]Nobody knows the Trouble I’ve seen ―誰も知らない私の悩み [黒人霊歌、V.C.Searle/編]My Old Kentucky Home ―ケンタッキーの我が家 [S.Foster/曲、石川浩/編]Georgia on My Mind ―わが心のジョージア [H.Carmicheal/曲、K.Shaw/編]LUX AURUMQUE ―黄金の光 [E.Whitacre/曲]2nd 男声合唱とピアノのための「魂の木を想う、」委嘱作品完全版初演 [和合亮一/詩、高嶋みどり/曲] 「魂の木を想う、」(『詩の礫』より) 「命が」(『詩ノ黙礼』『詩の礫』より) 「明けない夜は無い」(『詩の礫』より)3rd 心に沁みる名曲を今日もひとつ(男声版)[星野富弘/詩、なかにしあかね/曲]男声合唱とピアノのための「くちびるに歌を」より くちびるに歌を [ツェーザー・フライシュレン/詩、信長貴富/曲・訳]4th 家族へのうた男声合唱組曲「ひとりの対話」より くちなし〔父に〕~高田三郎先生生誕100年を祝って〜 [高野喜久雄/詩、高田三郎/曲、今井邦男/編]男声合唱組曲「関白宣言」~さだまさし作品による~より [さだまさし/詩・曲、鈴木憲夫/編] 秋桜〔母に〕、案山子〔子供に〕男声合唱とピアノのための「五つのモノローグ」より 父の唄 〔息子に〕[谷川俊太郎/詩、信長貴富/曲]5th 「草野心平の詩から」をうたう会とともに 男声合唱組曲「草野心平の詩から」~初演版による全曲演奏~[草野心平/詩、多田武彦/曲] 1.石家荘にて 2.天 3.金魚 4.雨 5.さくら散るる姿を見て、この合唱団がこれからも発展していくことを確信した。

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