季刊まちりょくvol.10
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12近江 千佳さん間と「1回きりで寂しいわね」という話をしていましたら、5年たって仙台国際音楽コンクールが立ち上がり、ボランティアを募集するということで、即応募させていただきました。回を重ねるにしたがってボランティアを卒業される方もいて、いつの間にか私が一番古くなってしまいました(笑)。最初から会場運営という、私にとっては一番苦手な「接客」を自分で克服しようと思って始めたんです(笑)。近江:私は皆さんのように「ボランティアをしたい!」っていう意識はあまりなくて(笑)。もともと音楽関係の仕事をしていて演奏会などを実施することはあったのですが、どちらかというと裏方で、表のほうは全然わからなかったんですね。それで市民文化事業団が企画した「イベントプロデュース講座」を受けたりして、実際にもっと経験してみたいと思ったところにコンクールボランティアの募集があったので応募してみたんです。表方の仕事は今野さんにいろいろ指導していただきました。ボランティアを通して学ぶことはたくさんありますね。◎心に残るエピソード編集部:皆さんそれぞれの部門でいきいきと活動されていらっしゃる様子が伝わってきます。ボランティア活動のなかで、何か心に残っているエピソードはありますか?岡:私は活動し始めてまだ半年ちょっとなのですけれども、一番印象に残ったのは昨年のせんくらの3日間でしたね。当日プログラムに広報紙を折り込んだり、これまでのコンクール出場者やゆかりの音楽家が出演するコンサートを聴いて、夜は聴いたコンサートのレポートをブログに書いて……と、仕事より忙しかったですね(笑)。でもボランティアとして開場前に受付の内側にいることが嬉しくて嬉しくて(笑)。最終日は小こやま山実みちえ稚恵さん(仙台市出身のピアニスト。仙台国際音楽コンクールの審査委員も務めた)のラフマニノフのピアノ協奏曲第3番を聴いて夜にブログを書いて、翌日の月曜日は完全に虚脱状態でした(笑)。せんくらでこうなら実際のコンクールが終わったときにはどうなるんだろう……と怖かったです(笑)。それぐらい楽しい3日間でした。編集部:お仕事との兼ね合いはどのようにして?岡:仕事は忙しいことは忙しいんですけど、今の業務は夜間などはボランティアしやすい環境にあって、それはありがたいなと思います。半年やってきて仕事にも張り合いが出ているので、相乗効果です。近江:同僚の方もお誘いください(笑)。編集部:水越さんは第3回コンクールのときはロシア出身のセルゲイ・マーロフさんを受け入れたということでしたが、何語でコミュ

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