季刊まちりょくvol.7
10/76

8四季折々の自然が楽しめる台原森林公園に隣接し、幹線道路沿いとは思えない豊かな環境に恵まれた仙台文学館。1999(平成11)年3月に開館したこのミュージアムは、博物館と図書館がドッキングしたような独自の機能をもっています。扱うテーマは明治以降の仙台ゆかりの文学作品や作家の生涯。収蔵品としては書籍や雑誌、作家直筆の原稿用紙など、いわゆる紙資料が中心です。紙資料となると、歴史系の博物館や美術館の収蔵品と違い、平面的で小さく展示が難しいものも多く、また「文学」というジャンルの特殊性もあり、資料の収集・保存・公開にあたっても、他のミュージアムとは少し異なる方法がとられています。最近では、電子書籍が話題となったり、また作家の方々も原稿用紙に万年筆というような執筆スタイルではなくなってきています。将来、ひょっとしたら文学館から紙の資料がなくなる!?という可能性も考えられなくはないこの時代に、文学館で紙資料を扱うということはどういうことか、学芸員の渡わたなべ部直子さんに聞きました。 ⇒続きは14ページで!仙台文学館作品誕生の原点を「残す・伝える」〈お話〉仙台文学館 学芸員 渡部直子さん池の上にかかる橋のような建物の仙台文学館。正面玄関は2階にあり、3階が展示室になっています。敷地の奥は台原森林公園につながっており、見学の後は散策を楽しむこともできます。3階にある書庫(写真左)と収蔵庫(写真右)。書庫には壁面につくりつけの書架と電動書架があり、書籍・雑誌類を配架しています。それ以外の資料は、書庫の奥にある収蔵庫に保管しています。

元のページ  ../index.html#10

このブックを見る