季刊まちりょくvol.3
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5街なかのカフェやレストランを舞台に、お料理とともに「ものがたり」を堪能する「杜の都の演劇祭」(略して「杜劇祭」)。2008年に仙台で生まれたこの“あたらしい演劇のスタイル”は、今年度で3年目を迎えました。今回は、仙台文学館初代館長を務めた故・井上ひさしさんを追想し、井上作品や井上ひさしが敬愛した作家の作品8演目を2010年12月から2011年1月にかけて上演。早々とチケットが売り切れ、大盛況のうちに終了した杜劇祭2010の様子を、写真とさまざまな声で振りかえります。 (ステージ写真/佐々木隆二)特集杜の都の演劇祭201003昭和のお茶の間を笑いの渦に巻き込んだ「てんぷくトリオ」。その座付作者だった井上ひさしが残したコントを、人情味ある雰囲気の蕎麦屋で上演。プログラムA「井上ひさし笑劇場」~井上演劇の萌芽を探る~(「井上ひさし笑劇全集」より)作:井上ひさし風情ある町屋風の和食屋が会場。思わず微笑がこぼれる太宰治作品の世界に、宮城朗読奉仕会のメンバーがいざなった。プログラムB「満願」「貧の意地」(「新釈諸国噺」より)作:太宰治「裏方は忙しかったですが、コントのアドリブには毎回笑わせてもらいました(笑)。店が入っているホテルが4月になくなってしまうので、最初で最後のいい思い出となりました」(高木弘一さん)今日はとにかく面白かった。この寒い中、心から笑えました。明日からまたがんばれそうです。(女性・50代以上)特製天ざるセット会場/そば処 やぶ信 サンルート店あたたかな雰囲気で良い公演でした。市民が文学に触れる機会としてすばらしいと思います。(男性・40代)「作品の時代背景を考え、お料理の内容やお椀も昔のものを用意したりして、雰囲気に合うように工夫してみました。おかげさまでお客様にも大変好評だったようです」(石山靖さん)「伜」特製定食会場/伜(せがれ)お店の方からお店の方から「杜の都の演劇祭2010」‒井上ひさしメモリアル‒「ことば」と「ひと」が「まち」をつつんだ2か月間お客様の声 アンケートよりあたたかな雰囲気で良い公お客様の声 アンケートより

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