季刊まちりょくvol.3
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4川内萩ホール自動車学校Sendai Cliffを眺望できるポイント大橋魯迅故居跡広瀬川大手門跡脇櫓(隅櫓)石垣が現存する辺りSendai Cliff渡邊さんが戦後住んだ家渡邊さんが鯉つかみをした池この辺りに進駐軍将校のハウスの痕跡が残る青葉ヶ崎片平市民センター霊屋橋瑞鳳殿アルブマロカフェTLY霊屋下米ヶ袋片平東北大川内キャンパス東北大片平キャンパス仙台市博物館青葉城址川内追廻1931年仙台市元鍛冶丁生まれ。米ヶ袋で育ち、戦災後は追廻へ転居。その後太白区へ移る。1986年、出版史研究の念止み難く、54歳でNTTを早期退職。1988年から2000年までは野村證券仙台支店の非常勤嘱託。出版史研究では、1989年から2年間、宮城県教育委員会刊行『教育宮城』に、“シリーズ宮城の教科書”を連載。この間1990年3月、日本出版学会紀要『出版研究』20号に、“文部省蔵版教科書の地方における翻刻実態~宮城県を例として”を発表。翌91年5月、同作品で日本出版学会努力奨励賞を受賞。以後、“シリーズ宮城の雑誌”(1994~99『仙臺郷土研究』)、“仙臺書林・伊勢屋半右衛門の出版実態”(2002年『日本出版史料』7号)などを発表。2005年5月、20世紀前半の郷土史料を引き継ぐ“杜の都の都市文化継承誌”『仙臺文化』を、同人12人と発刊。2010年11月、11号をもって終止符を打つ。ライフワークの“地域情報の共有化とその継承”に、引き続き取り組むという。連絡先:Tel/Fax022-249-6530渡邊 慎也 わたなべ しんや米ヶ袋1丁目(元鍛冶屋前丁)の「アルブマロカフェTLY」は、渡邊さんのお気に入り。この通りには、かつて未決囚収監所、馬の蹄鉄を打つ鍛冶屋、自転車屋、笹かまぼこをつくる魚屋などがあった。目を啓ひらかれるとはこのようなことを言うのだろうか。今回訪ねたのは、仙台城址に広瀬川といった仙台人にはおなじみの場所だ。しかし、その場所について知っていることがあまりに少なく愕然とする。渡邊さんは言う。「文化についても同じで、仙台には多くの文化の種が蒔かれてきたのに、市民はそれを知らない場合が多いのです。それらを発見し広げていこうというのが、私の願いです」。片平の川沿いの高台に立つと、霊屋橋の全景が目に飛び込んできた。薄暮の中の仙台の街がこんなにも美しいとは。最後の最後まで発見の連続だった。

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