27仙台には「ミュージアム都市構想」(※4)がある。そもそも仙台市は美術館を持っていないので依存することもできないが、あったとしても依存してはいけない。アーティストも市民であり、公共性があり自発的でレベルの高い事業に関しては軌道に乗るまで側面的支援も必要である。その自発的な活動が連携、協働し合いながら独自の芸術文化都市が構築されると考える。問題意識を持ったクリエイターたちと新しい創造の場の今後に期待したい。<ギャラリー&展示情報>gallery&atelier TURNAROUND(ターンアラウンド)仙台市青葉区大手町6-22 久光ビル1階TEL022-398-6413 http://turn-around.jp営業時間/火~木11:00~20:30、金・土11:00~23:00、日・祝11:00~18:00 ※月曜日休業オープン企画展「石川雷太展 WAVE OBSESSION」会期/2010年10月15日~12月12日会場/gallery&atelier TURNAROUND※1 アーティスト・ラン…アーティスト自身が運営するギャラリーなどのスペースのこと。※2 ピクニカ、エノマ…「ピクニカ」は美術家である木村良が2007年にオープンしたアートの展示なども行うカフェ。「エノマ」はピクニカ2階にあるギャラリー。※3 TSA…美術家・斎藤義重(1904~2001)が校長を務めた「Tokyo School of Arts」(1982年創設)のこと。ユニークな講師陣による自由と創造性を重んじたカリキュラムが特徴だった。現在は休校。斎藤は学生時代に前衛美術に関心をもち、戦後間もなく本格的に制作活動を開始。木を素材にした造形で国内外で高い評価を受けた。※4 ミュージアム都市構想…仙台市の奥山恵美子市長が掲げる、仙台の新しい街づくりの方向性。都市の豊かさを実現する鍵の一つが「学び」であり、学びを提供するミュージアムを創出すること、ミュージアム同士を密に連携させること、街そのものをミュージアムとしてとらえることなどを提唱している。写真:村上タカシ
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