季刊まちりょくvol.1
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34文化団体紹介3◎長町でも音楽祭を! 仙台では、70数万人の観客を集める「定禅寺ストリートジャズフェスティバル」をはじめとして、「とっておきの音楽祭」「JAZZ PROMENADE in SENDAI」「仙台ゴスペルフェスティバル」などさまざまな音楽イベントが行われているが、会場は中心市街地がほとんど。そこで、副都心として開発が進む長町でも音楽祭を!と、太白区をホームタウンとする音楽家たちが立ち上がり、企画したのがNBFなのである。 発案者は、プロの音楽家である白石暎樹さん。白石さん率いる「白石暎樹&Sound Space」は、テレビやラジオでも活躍している東北唯一のプロのビッグバンド(※)だ。白石さんが知人の山崎邦雄さんに声をかけ、山崎さんが伊東利紗さんと西村成充さんたちを引き入れて今年6月に実行委員会が発足。それからは駆け足で準備を進めてきた。※ジャズのバンド形式のひとつ。サクソフォン、トランペット、トロンボーン、リズム(ピアノ、ギター、ベース、ドラム)の各セクションで総勢17人前後の編成が一般的。◎小学生からプロフェッショナルまで代表の大役を任された山崎さんは、仕事の傍ら、近所の小学生のジャズバンド“八木山バンドサークル「夢色音楽隊」”を指導している。「最初は音が出なくてね。でも一度吹けると子ども同士で自慢したりして楽しそうなんです」(山崎さん談)という「夢色音楽隊」は、今回の出演バンドのひとつ。実際に演奏を聴いた白石さんは、「子どもたちの真剣さに感動しました」と脱帽する。NBFでは、その子どもたちと、白石さん率いるプロのビッグバンドや在仙の老舗バンド、東京から参加するバンドなど8団体が同じステージに立つ。「プロだからといってお客様扱いではなく、出演者もスタッフの一員です」と山崎さんは言う。“みんなでつくりあげる”という姿勢を大事にしつつ、かつ実行委員会のメンバーたちは、出演バンドがもっともいい条件で当日の演奏ができるような環境づくりを目指す。◎純粋に音楽をやりたい「ジャズフェスは大きなイベントだけど、こっ 猛暑が続く7月下旬のある日。陽が落ちる直前のJR長町駅前に5人の男女が集まっていた。5人は家路を急ぐ人々にまぎれ、整備完了間近の駅前西口広場を眺め、指差し、歩き回り、あちらこちら向き直りながら、何事かを相談している様子。 「やっぱりこっちをステージにしたほうがいいな」「音の反響を考えるとこっちだろう」 「ステージは高さを上げたほうがいい」「客席には少しは椅子が必要じゃないか」etc・・・ 彼らは、「Nagamachi Big Band Festa 2010(以下NBF)」実行委員会のメンバーたち。NBFは10月31日(日)11:00から、JR長町駅西口広場を舞台に初めて開催を予定している音楽祭だ。Nagamachi Big Band Festa実行委員会長町からビッグバンドの魅力を!!

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